今住んでいるコス(=アパート)の大家さんのところには、1歳半の息子さんがいます。
とても、やんちゃで何にでも興味津々な年頃です。
玄関に置いてある私のサンダルを持ち出そうとして、母親によく叱られています。
バリ島ならではと言いますか、宗教的に叱るポイントがあります。
イスラム教やヒンドゥー教では、左手が不浄とされていて、食事はもちろんのこと、バイバイと手を振ることや握手すら使用することが許されないのです。
小さい頃から徹底されるので、それが当たり前のことのようになるのでしょうね。
インドネシア人の男性は、怒られ慣れていないという噂をどこかで聞いたことがあるのですが、コスに住む親子を見ていると完全に払拭されました。
毎日の様に叱られている声が聞こえますからね。
叱られる前に数字を数えるというのは日本と似ています。
日本だとカウントダウン方式で「5、4、3、2、1、0!」で親父の雷が落ちるという感じですよね。
バリ島民は逆にカウントアップなのです。
しかも3カウントです。
いわゆるプロレス方式で、母親がレフリーの様です。
「サトゥー(1)!ドゥワ(2)!ティガ(3)!」と数えます。
子供たちは、通常は「ドゥワ」と言われた時にイタズラを止めます。
「・・・ティガ!」とカウントが決まった時には、既に母親の雷が落ちているのです。
それでは、ここから本題に入ります。
今回は、バリ島に住む「子供達の遊び」にフォーカスした話を紹介したいと思います。
バリ島の空に浮かぶ謎の物体の正体とは?
バリに限らず、南国の空というのは、青くて綺麗なイメージがありますよね。
私もよく空を見上げていることが多いのですが、日本でもよく目にするスーパーの白いレジ袋や、業務用の黒いゴミ袋の様なものが宙に浮いている光景を、バリ島では見ることができます。
こういった光景は、年中通して見ることができるのですが、雨季(11月~3月)よりも、乾季(4月~10月)の方が多く見られる様です。
晴れ間が多い日に、子供たちが謎の物体を揚げているのです。
読んでいて薄々分かってきている方もいるかもしれませんが、その正体は「凧(たこ)」なのです。
日本では最近だと揚げる場所も限定されるため、正月でも凧揚げを見る機会は少なくなりましたよね。
日本の子供の遊びといえば、スマホゲームやSWITCHなどのゲーム機が多いのではないでしょうか。
確かにバリ島でも時折そんな子供たちを見かけますが、日本ほど多くはありません。
インドネシア語では、「凧」のことを「ラヤンラヤン」と言います。
バリ島内で大人気の遊びの様です。
よくコス裏の住民が「ラーヤンラーヤン♪」と歌っているのを聞いて覚えました。
日本で言うところの「たこたこ、あーがーれー♪」と同じ様な感じなのでしょうね。
子供たちはラヤンラヤン(凧)をバリ島のどこで手に入れる?
ラヤンラヤンはショッピングモールなどの大きな店で売っているのを見かけたことがあります。
ですが、あの宙に浮いていたレジ袋やゴミ袋みたいなものは置いていません。
それもそのはずで、私が見たラヤンラヤンは、子供たちの手作りだったのです。
彼らは業務用の黒いゴミ袋をカラスのような形にカットして、拾ってきた枝とタコ糸を利用して作って、揚げていたのです。
それにしても、バリ島の子供たちは素晴らしいと思いませんか?
おそらく、ほぼ0円で遊び道具を作っているのです。
もちろん中には、親に買ってきてもらったものもあると思いますが、彼らの発想力は凄いなと感じています。
現代の日本では、凧を飛ばせない理由が色々あるかもしれませんし、子供たちの娯楽が数え切れないほどありますから、自分たちで遊び道具を作るという発想は少ないのではないでしょうか。
日本の正月遊びの「凧揚げ」「羽子板」「コマ回し」などは、とても面白かったと懐かしむほどです。
手作りおもちゃにしても、「竹とんぼ」「笹船」「竹馬」など沢山ありますよね。
さいごに
最後に、バリ島南東部に位置するサヌールビーチというところでは、ラヤンラヤンが沢山揚げられているという情報を大家さんから聞いたので、今度見に行こうと思っています。
行った際は、こちらの記事でまた紹介させていただきますので、楽しみにお待ちください。